アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダはどういう意味?
Ayurveda
「アーユス(ayus )・・生命、長寿」
「ヴェーダ(veda)・・科学、智恵、真理」
アーユルヴェーダという言葉は古いインドの言葉サンスクリット語で
生命科学や命(長寿)の智恵という意味に訳されている
世界最古の幸せな生き方の知恵です♡
アーユルヴェーダとは本来のアーユス(命)の幸福と不幸、有益と無益、長寿とそうでないものを知らしめるからアーユルヴェーダと呼ばれる
古典医学書チャラカサンヒター第1巻30章
アーユルヴェーダの歴史について
アーユルヴェーダは北インド発祥のおよそ5000年の歴史を持つ医学として受け継がれ、のちにスリランカでもスリランカ独自の伝承医療と結びつき発展しました。
現代ではインド政府、スリランカ政府から医療として認められ予防から治療にまで使われています。
また、アーユルヴェーダは世界保健機関WHOからは、予防医学として認められています。
現代のインドではハーブやスパイスが育ちやすい緑豊かな環境である南インドのケララでアーユルヴェーダが盛んです。ケララはインドの人たちが新婚旅行に訪れるとても美しい場所です。
アーユルヴェーダはオイルのエステ?
アーユルヴェーダは日本ではリラクゼーションや美容法としてのオイルを使うトリートメントエステで一躍有名になりました。
多くの皆さんがアーユルヴェーダというと、エステ、オイルマッサージというイメージを持たれるのではないでしょうか?
このオイルを使ったマッサージは実はアーユルヴェーダで老化と様々な病気の8割の原因とされるヴァータ(風・空)を鎮める代表的なケア法です。
温かいオイルをたっぷり使った気持ち良いマッサージをしてリラックスすることが病気を予防して若々しさをキープしてくれるなんて嬉しいですよね^^
痛いことや辛いことで体調を整えるのはしんどいですもの><
さらにアーユルヴェーダは、単なる健康美容法だけでは留まりません。
アーユルヴェーダ(命の智恵)という言葉の通り、生涯を通じてわたしたちが自分らしく周りと調和しながら幸せに生きていくための智恵を授けてくれるもの。
先人たちの膨大な知識が蓄積された精密で幅広い理論体系を備えた幸せな命のための智恵の宝庫です。
様々な領域への適応範囲が広く無限の可能性を持つアーユルヴェーダ。
寿命が延び100年時代と言われさらに気候変動や新型コロナウィルスなど環境が大きく揺らいでいる今の時代にまさに必要ではないでしょうか。
一生の幸せの導き手としてあらゆる場面でわたしたちをサポートしてくれることでしょう♡
アーユルヴェーダ3つの特徴
- 減らすことを大切にする
- 自然のバランスを調和する
- ひとりひとりの個性を大切にする
減らすことを大切にする
アーユルヴェーダでは『減らしていくこと』に重きを置いています。これは、わたしたち人間の欲はほっておくとどんどん増えていくものという性質をよく知っているからこそ。
『○○したがる』が増えていくと過剰になりすぎてバランスが偏ったことによる不調が出てきます。
例えば、活動的で動くのが好きだからと毎日休息も取らず動き過ぎれば過労による疲れが出てきて、とうとう倒れてしまうかもしれません。
反対にゆったり家で過ごすのが好きだからと家でゴロゴロし過ぎれば運動不足になり筋力が低下し、どんどん太ってしまうかもしれません。
ひとりひとりの好みや行動、日々のライフスタイルや環境など様々な要因によって増えすぎた偏りを減らしていくことで本来の健やかな状態に戻していきます♡
現代の健康法は?
現代のわたしたちはどちらかというと、『増えすぎた』という意識よりつい『足りない』ことを心配してしまいませんか?
栄養サプリで補ったり、体に良いと言われる食品を手にいれてみたり、美容液をぬってみたり。。
現代から見ると、このアーユルヴェーダの断捨離的な考え方は斬新に思えるかもしれません。
でも例えば、サプリや栄養を摂りすぎればカラダを支える大切な臓器である肝臓や腎臓、胃腸には負担がかかってしまいます。
また、一つの食品や栄養素の摂りすぎによる過剰症の問題も出てきます。
ビューティーケアという観点からも、とてもお肌が綺麗な70歳近いおねえさま達は意外にも驚くほど質素でシンプルなケアを実践されています。
あれこれつけるよりもしないくらいの方が本来の肌の力を引き出すのでしょう。
現代は豊かになりましたので、本当に必要なものだけを大切にするという断捨離的なアーユルヴェーダのシンプルな発想は
今、世の中のトレンドになってきた「シンプルライフ」や「丁寧な暮らし」とマッチします。
サステナブルな社会、SDGsとアーユルヴェーダ
現代のわたしたちが今突きつけられている課題である持続可能な未来の地球という『サステナブル』『SDGs』という観点から見ると
アーユルヴェーダの考え方はとても理にかなっています。
- 過剰に増やさない
- すでにもっているものに注目して大切に生かす
- 自然と調和する
モノも情報も溢れている今こそ古代の人々の暮らしの知恵を学び実践することが持続可能な未来を実現する大きな助けになるのではないでしょうか。
自然のバランスを調和する
アーユルヴェーダは、自然をベースにしています。
アーユルヴェーダの教科書にあたる古典の医学書には例えばチャラカサンヒターやスシュルタ・サンヒターがありますが、いづれも4000年近く前に書かれた古い時代のインドがベースになっています。
その時代のインドにないものが今の日本にはたくさんありますし、昔とはライフスタイルもだいぶ異なります。
そんな古い情報なら、、、もう使えないのでは?という疑問が出てきますよね^^;
実はここにアーユルヴェーダが時代を超えて不変な智恵として愛され続けている素晴らしい理由があります。
それが自然の5つのエレメント(元素)をベースにしていることです。
五大元素パンチャマハブータ空・風・火・水・地について
アーユルヴェーダでは空・風・火・水・地の5つの自然をベースにしています。空は「くう」と読み、スペース、空間のことを表します。
この5つの自然はたとえどんな時代でも、どんな場所にいても変わらず存在するもの。例え言葉が通じあえなくても理解し合えるものではないでしょうか?
空・風・火・水・地は地球そのものでありあなたでありわたしです♡
この世の目に見えるもの、見えないもの、ありとあらゆる全てに様々な割合で存在し、その存在の状態や性質を表します。
5つの自然元素はこの宇宙の成り立ちを表しています。
空(スペース)が生まれ、動性が加わり風が生まれ、熱性が加わり火が生まれ、重性が加わり水が生まれ、暗性が加わり地が生まれた。
アーユルヴェーダはこの世のあらゆるものを5つのパンチャマハブータ(5大元素)で表してその5つのバランスの偏りを調和していく医学メソッドです。
アーユルヴェーダの理論体系はわたしたちが自然の一部であり自然に生かされていることがベース。
だからアーユルヴェーダの先生はわたしでもありあなたでもありそしてこの自然が一番の先生なのです。
中医学の陰陽五行とアーユルヴェーダの違いは?
似たような5元素を用いた素晴らしい医学体系として中医学の陰陽五行(木火土金水)があります。生まれた時代と場所の経緯が異なること以外に大きな違いがあります。
陰陽五行のそれぞれの元素には、例えば金が木を抑えたり水が木を育むという、父と母と子のような相生・相克という強弱の力関係が明確に存在します。
でもアーユルヴェーダの5元素は互いに関係しあってはいても明確な優越の関係性はありません。
ひとりひとりの個性を大切にする
アーユルヴェーダの実際のケアでは五大元素をさらに3つに分類したトリドーシャと呼ばれるヴァータ・ピッタ・カパを使ってわたしたちの体調を整えていきます。
ヴァータ・・風、空
ピッタ・・火、(水)
カパ・・水、地
トリドーシャについて
トリドーシャはインドの古い言葉サンスクリット語で、「トリ・・3つ」「ドーシャ・・不純なもの、病素、増えやすいもの」という意味です。
アーユルヴェーダではこの「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」それぞれの特性の良さをいかに輝かせるかを大切にしていきます。
なぜならこの自然界、地球にとってどれもが欠けてはならない大切な要素ですから♡
性格的な傾向や環境、現在のライフスタイルによって人によりどのドーシャが増えやすいのかばらつきがあります。
別のドーシャを目指すのではなく、増えすぎたドーシャの加減を調整して唯一無二の『自分らしさ』を輝かせる♡
アーユルヴェーダでは「あなたらしさ」「わたしらしさ」「その人らしさ」という多様性を輝かすために偏ったバランスをケアしていきます。
ありのままを受け入れると?
多様性と個々の個性を尊重するアーユルヴェーダのベースには『この世に存在するものは全て何かの役に立つために存在している』という古代インドの哲学的思想が関係していてヨガとも繋がっています。
小さな生き物たちも植物たちもみんな価値ある存在で支えてくれている、私たちの大切な仲間ですね^^♡
自然と繋がっている3つのドーシャでありのままの自分も周りを見つめて丸ごと受け入れて整える。するとそれぞれが本来の澄んだ状態に還る。
どこまでも広がるゆとりのスペース空
詰まりなく爽やかに通り抜けていく風
一瞬で暗闇と寒さを明るさへと導く火
濁りなく染み渡る澄んだうるおいの水
揺るぎなく万物を支えて育む母なる地
アーユルヴェーダは自然調和の法則。
それはとってもシンプルで優しい生命の科学であり予防医学の健康美容法。
時代や場所を超えわたしたちの人生全てのステージで生かせる不変の幸せな生き方の智恵なのです♡